卵子提供で出産された日本のお客様お二人へのインタビュー
卵子提供を選択し1人目の出産から1年経過したお客様A様と、10ヶ月が経ったB様が2人目を希望され、移植のためにお子様を連れて再び当院へお越しいただきました。
母となったお客様そしてお子様と会うことができ、担当医師や看護師、そしてスタッフみな、大変嬉しく幸せなひとときを過ごすことができました。
お客様にご出産後の現在のお気持ちをお聞きしましたので、その内容のまま掲載させていただきます。
なお、お客様お二人には文章と写真使用ともにご確認いただき、許可をいただいた上で掲載させていただいております。
日本人A様ご夫婦(出産:2023年10月)
Q. 母親になられて生活も大きく変わったことと思いますが、出産後はどのような日々をお過ごしですか?
A. 1歳になり歩き回ったり、色々と自己主張するようになりました。なので一般的に言われるような自分の事は後回しにして育児・家事に追われ、あっという間に1日が終わっていく忙しい日々です。
ただ、淡々と時間だけが過ぎていくのではなく、子どもの成長を間近でみながら小さな喜びを積み重ねていける充実した日々です。
Q. お子様の誕生から1年となりますが、1年前と比べて心境の変化などありますか?
A. 無事生まれてくれた時は、長い長い不妊治療のトンネルからようやく抜け出せたんだという安堵感がすごくありました。また卵子提供のため遺伝子的には繋がりがないという寂しさみたいな気持ちも私の心の中には少しありました。
それから1年経ち振り返ると、あの時までの辛い思いや不安な気持ちはどこへ行ったのだろうと、自分でも不思議なくらい忘れています!?なぜか私の赤ちゃんの時の面影があり、卵子提供を意識する事は全くありません。普通の妊娠で普通に産んだ子、そんな心境に変わっています。
Q. お子様がこれから成長される中で、ご夫婦で話し合われていることはありますか?
A. 卵子提供で子どもを授かろうと夫婦で決めた時に、子どもには卵子提供である事は一生話さないという事も決めました。
ただ時代の変化とともに倫理観も変化するものだと私は思っています。なので話す必要があると思える時代や状況になったら、夫婦で相談して本人に打ち明けても良いのではと思っています。
日本人B様ご夫婦(出産:2024年1月)
Q. 母親になられて生活も大きく変わったことと思いますが、出産後はどのような日々をお過ごしですか?
A. 今は育休中で毎日子供と一緒に過ごしています。
来春には職場復帰予定なので今しか出来ない事をしたいと思うのですが、あっという間に毎日が過ぎてしまってます。
でも待ち望んだ我が子との毎日はとても幸せです。
Q. お子様の誕生から1年となりますが、1年前と比べて心境の変化などありますか?
A. 出産前は夫婦共に高齢なので1人育てるのが限界だと思っていたのですが、1人誕生すると可愛くて仕方なくて、保存してある凍結胚の全てを移植したい気持ちになりました。
Q. お子様がこれから成長される中で、ご夫婦で話し合われていることはありますか?
A. なるべくお金を残してあげたいので夫婦共に健康に気をつけ、定年後も働けるようにと話してます。
出自を知る権利について、今は私達は子に伝えるつもりはないのですが、今後時代が変わり日本も卵子提供に理解が深まったら、その都度子の権利を守れるよう柔軟に対応出来たら良いなと考えてます。