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PESA(経皮的精巣上体精子吸引法)とは?

2025年9月18日
その他
PESA(経皮的精巣上体精子吸引法)とは?

PESAとは、陰嚢に細い針を刺し、精巣上体から精子を直接吸引する方法です。
精液中に精子がいない場合(無精子症など)に、精巣上体に残っている精子を採取する目的で行われます。


特徴

・手術時間は比較的短く、当日中に結果を確認できます。
・下半身麻酔で行うため、お身体の負担を軽減できます。
・TESE(精巣内精子採取術)に比べ、侵襲が少ない場合が多いのも特徴です。


対象となる方

主に閉塞性無精子症(精管の通過障害があるケース)に多く用いられます。
また、今回ご紹介するように、他の採取方法で精子が得られなかった場合の次の選択肢としても有効です。


費用

PESAの費用は18,000台湾ドルです。


当院でのPESAを用いた治療の一例:精子採取と卵子提供

当院では、精子採取にさまざまな方法を組み合わせ、お客様ごとに最適な治療を提案しています。
ここでは、卵子提供と男性不妊治療を組み合わせたケースをご紹介します。


治療の経過

お客様は、過去に海外でTESEを受けられましたが、残念ながら良い結果が得られませんでした。
初診時の精液検査でも生きた精子は確認されず、次の手段として新鮮卵子との授精に向けたRHCG注射を実施しました。
その後、ドナーさんの採卵前に精子を再度採取しましたが、生存精子は見つかりませんでした。
そのため、採卵当日にPESAを実施する方針を決定しました。
一度は、PESAおよび融解サンプルの両方で生存精子が確認できず、非常に厳しい結果と思われましたが、その後わずかに生きた精子を発見し、受精に成功。
その後、胚移植を実施し、無事に妊娠されました。


まとめ

今回のケースでは、過去の採取で結果が得られなかったご夫婦が、PESAによって精子を採取し、卵子提供と組み合わせることで妊娠に至りました。
当院では、卵子提供と男性不妊治療を組み合わせた多角的なサポートを行っております。
「精子が得られない」と診断された場合でも、方法を工夫することで可能性を広げられるケースがあります。
不妊治療についてご不安な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


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