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胚移植前の準備から移植完了までのステップ 〜手術室のご案内〜

2025年3月5日
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胚移植前の準備から移植完了までのステップ 〜手術室のご案内〜

休憩室での準備から手術室での胚移植、移植後の対応まで、詳しくご説明します。


Step 1. 休憩室での準備

まずは休憩室で手術衣にお着替えいただきます。

・脱衣のポイント
ズボン・下着・タイツは脱ぎ、トップスは着たままで大丈夫です。

・持ち物
着用可能:眼鏡・靴下・マスク
外す必要があるもの:時計、アクセサリー、ヘアピン、ネックレスなど貴金属類や金属製の装飾品


Step 2. 手術室へ移動

日本語通訳スタッフが付き添い、手術室までご案内いたします。
途中でご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。


Step 3. 手術室での準備

・スリッパに履き替え
手術室の入口でスリッパに履き替えていただきます。

・手術台へ
手術台にゆっくりと横になっていただきます。
緊張せず、深呼吸をしてリラックスした状態を心がけてください。
スタッフが丁寧にサポートしますので、ご安心ください。


Step 4. 胚移植の流れ

1. 子宮内膜の確認腹部超音波検査で子宮内膜の位置を確認します。
・腹部超音波検査を行い、子宮内膜の位置を正確に確認します。

<ポイント>
事前にしっかりと尿を貯めていただく必要があります。
膀胱が適度に満たされることで、超音波画像が鮮明になり、移植位置の確認がしやすくなります。

2. 移植の準備
・足を足台に乗せ、膣鏡(膣拡張器)を挿入します。
痛みはほとんどありませんが、ご不安な場合はお声がけください。

3. チューブの挿入
・胚移植のためのチューブ(外側)を子宮頚部から内膜まで挿入します。
・この際、手術室の照明を消灯し、無影灯(シャドウレスライト)を使用します。

□ なぜ照明を消灯し、無影灯を使うのか?
 ・超音波画像の視認性を向上:周囲の明るさを抑えることで、超音波モニターの映像がより鮮明に映ります。
 ・影を作らない光:無影灯は特殊な構造で、影ができにくく、医師がより正確に操作できます。

4. 胚の受け渡し
・胚をチューブ(内側)に入れ、培養室から手術室へ運ばれます。
・胚は非常に繊細なため、温度・湿度を一定に保ち、安全に管理されます。

5. 胚の移植
・チューブ(内側)をチューブ(外側)の中へ通し、子宮内膜まで挿入します。
・超音波画像を確認しながら、移植位置を決定します。
・胚をチューブからゆっくりと押し出し、移植を実施します。

6. 最終確認
・胚移植後、チューブ(内側)を培養室へ持ち帰り、顕微鏡で最終チェック を行います。
・胚がチューブ内に残っていないことを確認し、問題なければ胚移植完了となります。

7. 胚移植完了
・胚移植と同時に手術室の照明を点灯します。


Step 5. 休憩室へ移動

・ベッド移動
手術台からベッドへ移動し、足を立てたまま横になっていただきます。
・休憩室へ
そのまま看護師が付き添い、ストレッチャーで休憩室までお連れします。


手術室内では、リラックスしていただけるように音楽を流し、移植時には照明を落として落ち着いた環境を整えています。
新しい命を迎えるこの大切な瞬間を、しっかりと感じていただけるよう心を込めて胚移植を行います。

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